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【脱炭素投資】プラチナ投資は儲かる⁉︎脱炭素の実現でプラチナの需要が伸びる。

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2030年代までに世界中でガソリン車が廃止させる

現在、アメリカを筆頭に世界各国で脱炭素の動きが強まっています。

バイデン大統領のマニフェストの中にも脱炭素が含まれており、政策として力を入れています。

世界的な脱炭素の動きですが、取り組みが本格的に始まったきっかけは2015年のパリ協定です。

 

このパリ協定ですが2030年までに各国が定めた温室効果ガス削減目標を達成するというもので、簡単に言いますとみんなで協力して地球温暖化を防ぎましょうという内容です。

パリ協定に合意している国はこのことで二酸化炭素の排出を抑えるために様々な取り組みをしています。

二酸化炭素排出量が多い原油を使った発電から、太陽光や風力などのクリーンなエネルギーを使った発電を開発するなど試行が続いている状況です。

現状として世界の発電割合の60%が火力発電で、日本においては76%を占めています。

このように発電分野が苦戦している中、二酸化炭素の排出を抑えるための目玉となったのが自動車のクリーンエネルギー化です。

 

日本の国土交通省環境省が開示している情報によると、国内の二酸化炭素排出割合のうち約18%が運輸部門となっており産業部門の34%についで2番めの多さです。

最近の世界全体での詳細は確認中なのですが、おそらく自動車普及率の観点から日本のデータと大差はないと思われます。

このような背景もあり、世界各国でクリーンエネルギーで動くエコカーの開発が進められているわけです。

市場の10%が燃料電池車になればプラチナの年間採掘量が消費者される

前振りが長くなりましたが、ここからいよいよプラチナの話をしていきます。

エコカーの開発ということで今、世界で話題になっているのが燃料電池車です。

この燃料電池車にプラチナが大量に使われるので需要が増えると予想されます。

燃料電池車は酸素と水素を化合させて電気エネルギーを生みだし、その電気エネルギーを使って自動車を動かすという仕組みです。

自動車を走らせても排出されるのが水なので環境に良いと言われます。

 

化学的な難しい話は割愛させていただきますが、イメージとしてガソリンの代わりに水素を供給し二酸化炭素の代わりに水が排出されると覚えましょう。

 

そして気になるプラチナですが、この自動車の核となる燃料電池に大量に使用されます。

燃料電池ではプラチナは中心部分に使われ、普通自動車1台あたり30〜60g程必要です。

燃料電池は酸素と水素を結びつけて電気エネルギーを取り出す仕組みですが、この結びつけるための材料としてプラチナが最も適しているので、燃料電池車にはなくてはならないと言えます。

プラチナはガソリン車にも使われていましたが、マフラー部分に1g程度の量でした。

 

世界の自動車市場は約9000万台と言われており、そのほとんどがガソリン車です。

今すぐに全ての自動車が燃料電池車になる可能性は極めて低いすが10%程、燃料電池車になるだけでプラチナは270〜540トン必要になります。

日本では2030年に東京都でガソリン車の新車販売廃止が発表されたり、海外でも各国が期限を決めて発表しているので市場全体の10%が燃料電池車になるのはそう遠い未来の話ではありません。

 

プラチナの年間採掘量は200〜250トン前後なので、燃料電池車が全体の10%普及するだけで1年間の供給量を超えるということになります。

さらにプラチナ採掘の大半は南アフリカが占めており問題があった際はプラチナの供給が止まるリスクが高く、実際に2020年以降も電力不足による停電やパンデミックの影響で鉱山が一時停止になりました。

プラチナは供給に不安を抱えるのでこれから世界で需要が増える中、供給不足になれば価格が急騰するのは明らかです。

現在プラチナ価格は4,000円前後ですが現在ガソリン車で使用されている貴金属のパラジウム価格が8,000円台ですので、燃料電池車が普及すればプラチナ価格は2倍になると予想できます。

 

またパラジウムは一時、1gあたり1万円を越すなど高騰を見せたことからプラチナも南アフリカの動向次第では一気に価格が急騰するかも知れません。

プラチナは価格の伸び代が最もある貴金属と言えます。 それではお伝えした内容をおさらいします。

 

・脱炭素の実現で燃料電池車の需要が増える

燃料電池車にはガソリン車の30〜60倍プラチナが必要

・将来的にはパラジウムと同じ1g=1万円まで高騰が期待できる

 

今回はぜひこの3つのポイントを覚えてください。