コロナショックがもたらした金価格上昇。
今回は新型コロナウイルス感染拡大によって金融、経済界がどのように動いたかを振り返ってみようと思います。
2020年3月、本格的に感染拡大が世界中に広がったことで様々な活動が自粛され、経済が止まりました。
結果、世界中の企業が業績悪化のため株価が暴落し、人も雇えなくなり失業率がリーマンショックを上回る14.7%を記録。
企業の倒産が相次ぎ、街は失業者で溢れました。
この危機的状況を救う為、政府は動き出します。
「量的金融緩和政策」「ゼロ金利政策」
量的緩和で世の中に出回っているお金の量を増やし、金利を引き下げる事で企業が事業資金を調達しやすくなりました。
ゼロ金利政策は失業率が4%付近に回復するまで行われるようで、先日のFOMC(連邦公開市場委員会)では少なくとも2022年末まで続けると発言がありました。
また、リーマンショック時は失業率回復まで6年以上かかっており、今回も期間延長されることが予想されています。
以上のこともあり、市場にお金が流れ込み株価の下支えが行われ、業績が悪化しているのにも関わらず株価が回復したというわけです。
企業以外にも失業者をはじめ国民全体に手厚く給付金を配り、消費活動を活発にすることで経済の立て直しを図りました。
2020年6月16日現在ではまだはっきりとした結果は出ていませんが今後株価は上向き、失業率は改善してくるでしょう。
そして肝心の「金価格」はどうだったか振り返ります。
コロナショックの影響で衝撃的な事件が起こりました。
2020年4月14日、40年ぶりに日本国内金価格が最高値を更新。
2000年代のIT バブル崩壊からじわりと上昇していた金が一気に吹き上げました。
背景にあったのはもちろん株価の大暴落、そしてドルの供給量増加、金利引き下げによる通貨価値低下のため世界中の投資先が「金」しかなかったのです。
金価格の変動要因として以下の3つを挙げます。
① ドルの供給量
② ドルの金利
③ ドルの為替
ドルの供給量が増えればドルの価値が薄まり相対的に金価格は上がります。
ドルに金利が付かないのならわざわざ資金をドルで持っている必要がなくなり、資金が金に流れ金価格が上がります。
為替がドル安に動けばドルの価格が下がるので勝手に金価格が上がります。
アフターコロナの時代、前述の通りまだまだドルの供給量は増え、低金利が続きます。
更にアメリカと中国の緊張状態が続くなど不安定な世界状況が続いていきます。
そんな時代にもっとも頼りになるのが金です。
ぜひ皆さんにも金を持って頂き資産を守っていただきたいです。