お金の勉強ブログ-お金の知識をわかりやすく簡単に学ぼう-

「お金の知識をわかりやすく簡単に学ぶ!」をテーマに、人生を豊かにするために必要なお金の知識を配信中!

結論:金はリスクヘッジの為に保有すべき。2020年8月の金相場は一時2000ドル突破も下落の考察。

2020年8月の金相場を振り返り、今後の展開について考察していきます。
 
 
 
①    8月6日、NY金価格市場最高値更新。1オンス=2000ドル突破
 
②    8月11日、金価格が一転急落。
 
③    8月後半は1オンス=1900ドル台で膠着。
 
 
 
 
 f:id:fxlifefs:20200831124850p:image


 
 
 
7月から始まった金価格の上昇はついに8月に入り2000ドルを突破することになりました。
 
 
2020年1月では1500ドル台だった金価格がコロナショックの影響もあり急上昇。
 
 
 
 
7月に入るとさらに勢いを増し1800ドルをあっという間に通過し、NYゴールドの最高値1923ドルを更新。
 
 
 
 
そして8月第1週には2000ドルにも到達しました。
 
 
 
 
 
しかし、サマーバケーションを控えた8月第2週から反転。
 
 
 
 
金価格は2000ドルから一時1900ドルを割るところまで急落しました。
 
 
 
 
 
その背景について考察します。
 
 
 
 
 
金価格下落の要因として金価格と相対的な関係がある以下2点をあげます。
 
 
 
 
①    NYダウの回復。
 
②    米長期国債の利回り上昇。
 
 
 
 
金価格は『有事の金』と言われるように、株価の下落ら政情不安から資金の逃避先として需要が増加するため、価格が上がっていきます。
 
 
 
 
 
7月まではコロナショックによる株価の暴落、FRBゼロ金利政策など金価格の上昇へ追い風が吹いていました。
 
 
 
 
しかし8月に入ると一転、世界中でワクチン開発のニュースであったり、米国ハイテク関連企業へのダメージが限定的だと判断され、一時的に様々な相場が楽観視されました。
 
 
 
 
つまり、景気回復を期待する投資家が資金の逃避先である金を売り、新たに株を買う流れが8月第2週にあったのです。
 
 
 
 
 
 
 


NYダウチャート

 

f:id:fxlifefs:20200831124942p:image


 
 
 
 
 
 
 
米国10年国債チャート
 
 f:id:fxlifefs:20200831124955p:image
 


 
 
 
 
 
 
さらに米国長期国債の利回りが上がったこともあり、金利のつかない金の売りに拍車がかかることになりました。
 
 
 
 
 
 
 
上記のような景気回復への楽観的な見方が8月第2週の金価格急落の要因です。
 
 
 
 
 
 
8月後半、金価格は1900ドル台に膠着するわけですが、今後どのようになるのか考察していきます。
 
 
 
 
 
結論から言いますと、金価格の上昇はまだまだ期待できます。
 
 
 
 
 
その理由として以下の3点をあげます。
 
 
 
 
①    FRBの金融緩和、ゼロ金利政策
 
②    FRBの新政策へのインフレヘッジ需要
 
③    依然と続く米中対立
 
 
 
 
 
金価格はたしかに短期的に見れば2000ドル付近での高値判断で利確も考えられる状況です。
 
 
 
 
しかし、多少の価格調整が見られたとしてもそれ以上のパワーで資金が流れ込み、2000ドルをさらに突破する可能性が十分にあります。
 
 
 
 
 
まず、未だに世界中でコロナショックが収束せずFRBをはじめ各国中央銀行が積極的に金融緩和を進めているからです。
 
 
 
 
 
市場に通貨が大量に出回ることで市場がダブつき、ドル安や株価への不安感から金市場に資金が流れる事象が今後さらに大きくなると予想できます。
 
 
 
 
背景として、今回の失業率の高さがあります。
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 
こちらはリーマンショックからコロナショックまでの失業率を表したチャートです。
 

f:id:fxlifefs:20200831125034p:image
 
 
 
 
通常、失業率は4%が適正と言われており、今回の失業率14.7%というのはリーマンショック時の10%を上回る過去最悪の失業率だということが分かります。
 
 
 
 
 
 
 f:id:fxlifefs:20200831124926p:image


 
 
 
 
 
リーマンショック時では失業率を元に戻すのに約7年程かかりました。
 
 
 
 
 
 
その間はゼロ金利を維持し、経済の回復に努めとにかく失業率の低下を待ちます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
今回のコロナショックでも同じように金融緩和、ゼロ金利政策維持を表明しており少なくとも2022年末までは継続、さらにあと4〜5年続くのではとの見方も出ています。
 
 
 
 
 
 
8月27日のジャクソンホール会議で発表されたFRBの新政策も金価格上昇への後押しとなりました。
 
 
 
 
 
この新政策がインフレ率2%の導入というものです。
 
 
 
 
 
つまり、物価上昇ということは相対的にドルの価値が下がり、インフレリスクを回避する為、金市場に資金が流れることが大いに予想できます。
 
 
 
 
 
 
上記のようにドルの供給が増え、通貨価値の低下が懸念されますが、さらに拍車をかけるのが米中の対立です。
 
 
 
 
 
 
コロナショックの裏で騒がれた香港国家安全維持法に端を発し、TikTok問題やミサイル問題など日に日に緊張感が高まっています。
 
 
 
 
 
このような世界情勢から、世界共通の価値を持ち安全資産である金への需要はますます高まります。
 
 
 
 
 
 
 
とはいえ、いずれコロナウイルスのワクチンが完成し経済も回復するでしょう。
 
 
 
 
 
しかし、それまでのダブついたドル安やインフレ圧力は世界中に広がっていく可能性は高いです。
 
 
 
 
通貨価値低下へのリスクヘッジとして金への注目がさらに集まり、さらなる高値を更新が期待されます。
 
 
 
 
 
 
世界に目を向けてもジムロジャーズ氏をはじめ金を買う投資家が増えてきています。
 
 
 
 
 
なかでも世界中に衝撃をあたえたのが、投資の神様ウォーレンバフェット氏が金鉱株を買ったことでした。
 
 
 
 
 
そもそもバフェット氏は金を『配当を生まない光る石ころであり、役に立たない』と金に対してやや批判的だったこともあり、驚きです。
 
 
 
 
 
 
金鉱株は同じ採掘コストでも金価格が上昇すればその分利益が上がり、今まさに注目されています。
 
 
 
 
 
バフェット氏は今の金価格が上昇すると予想することで、現在の金鉱株を割安と判断し行動に移しました。
 
 
 
 
 
 
世界的投資家たちも金価格がまだまだ上昇すると判断していると言えるでしょう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
さらに今後コロナの不景気が回復傾向になる時、金利の引き上げによる株価の下落リスクやインフレリスクに伴う国債下落。
 
 
 
 
 
 
アメリカでもインフレ率2%への誘導が報道されています。
 
 
 
 
 
 
日本でもインフレ率2%を目標とした結果、物価の上昇傾向つまり円の価値低下が続いています。
 
とりわけ日本では少子高齢化のため人口減少が続いています。
 
 
 
 
 
 
過去、人口減少が進む国での景気回復がなかったことから円安リスクはさらに強まります。
 
 
 
 
 
円という1つの通貨で資産を保有することがいかに危険かお分かりいただけるかと思います。
 
 
 
 
 
 
とはいえ、今現在は無制限の金融緩和やゼロ金利政策のためどの通貨も価値低下が続いている状況。
 
 
 
 
 
 
現状を踏まえれば円やドルだけではなく、一部の資産を金に置き換えて保険をかけることが適切な判断ではないでしょうか。
 
 
 
 
 
 
金投資の真髄は通貨価値の低下を防ぐことです。